2009年6月29日月曜日

憂国

 先日から読み始めている櫻井よしこさんの『憂国』を読み終えた。この本は各雑誌に櫻井さんが書かれている評論を一冊にまとめた本である。

 この本を読んでの感想を一言で言えば、遠くない将来、日本という国は、消えてしまう。という事だ。

 自分の利益だけを考えている政治家や官僚。意見の偏った情報を流すマスメディア。そういえば、よく聴いているラジオのFM番組でも、最近、ある宗教団体のCMやパチンコのCMが多くなってきている。広告収入で成り立っているマスメディアは、広告提供社に不利になるような情報は、決して流さないだろう。最近、NHKでさえも、台湾に対して偏った報道を流した事が話題になった。

 アメリカ頼りなこの国は、実は世界各国から軽んじられている。食料もエネルギーも防衛もすべて外国頼り。今、あるのは、産業技術とお金。それらも諸外国に取られようとしている。

 櫻井よしこさんは、言う。「日本は責任を果たせる国家になるために、より強くあらねばならない。日本国の言葉に信頼を取り戻すには、外交を支える軍事力を、法的にも物理的にも、充実させなければならない。優しさも余裕も、強さなしでは本物ではない。拉致が解決するまで、揺らがすに追及し続けるには、自国の力への信頼が欠かせない。
 日本の再生は、まさに、戦後日本が欠いてきたこの力、真っ当な軍事力の再建にあるのである。」

 今の日本に誇りを取り戻す事が出来るのだろうか?

 この櫻井よしこさんの本は、年度毎に出版されており、過去に出版されたタイトルを見てみると、2001年版『日本よ、なぜ動かない』、2002年版『変わるのは今しかない』、2003年版『明日への道を拓け』、2004年版『このまま滅ぶな、日本』等、このようにタイトルだけ見ても、この国は、全く変わってないことがわかる。誇りを取り戻す事なんて出来ないだろう。

 テレビや新聞等の情報媒体が、不正を追及し、国が間違った方向に進みそうな時には、それを世論に問いかけ、抑制力を与えることによって誤りを防ぐ。そのマスメディアが、偏った情報を流せば、世論は絶対にそれに左右される。そして、今、そのような状態になっている。この状態で、誇りを取り戻す事なんて出来ないだろう。

 諦めるしかないのか?

 諦めてはいけない。自分だけは、誇りをもつ努力をしよう。そのためには、正しい目を持つことが出来るよう、勉強し続けなければいけない。

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