2009年7月5日日曜日

売国者たちの末路

『売国者たちの末路(副島 隆彦、植草 一秀著』という本を読んだ。この本の内容が全て真実であれば、非常に恐ろしい事である。
 最近といっても、少し前の事になる2月のローマG7での中川昭一財務大臣(当時)の酩酊状態での記者会見。これは、政治謀略であると書かれ、背景には日本のお金をアメリカに貢ぐ係である財務官僚と、中川昭一の対立があったという。酩酊状態というよりも一種の記憶喪失状態、ワインの中に抗うつ剤が入れられたという噂もある。当時、テレビで、あの状態を見た時、とてもびっくりした事を覚えている。このような姿を世界の人々に見られた事に、一国民として恥ずかしくなった。
 しかし、今考えれば、あの状態が飲み過ぎた事によって生じた事であれば、その場を欠席することも可能だったはず。この本には、毎日新聞の2009年2月18日の記事も載せられており、その記事には、「欠席させればよかったというのは後知恵で、とうていできる状態ではなかった。と財務省の説明はしている。」と書かれている。本当にそうだろうか?

 大臣クラスの人たち、官僚の人たち、全てが優秀な人とは限らない。自分の事しか考えないという人もいるだろう。人間だから私利私欲があるのは当然だから。しかし、最も恐ろしいのは、マスメディアの堕落だ。国を動かす人たちの不正、それも、国に多大な悪影響を与えることを、正当に報道し、国民に訴える役割のマスメディアが、そのような人たちの行動に加担している現状。

 植草さんは言う。「郵政民営化という大きなプロジェクトのために、広告費として外国資本からメディアにお金が流れたと思います。小泉政権の5年半の間に、日本のメディア・コントロールが白昼堂々と進展しました。権力がメディアを従属させて、意のままにコントロールする。いわば、手を完全に鍋の中に突っ込むような状況がもはや常態化しています。」

 我々ひとりひとりが、真実を知るために、そして行動するために、勉強していかなければ、本当に取り返しのつかない事になるかもしれないという恐怖が、この本を読んだ後に湧いてきた。

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